【プレゼンのコツ】
なぜ1スライド1テーマにするべきなのか?
相手の注意力の分散を防ぐ
プレゼン資料のつくり方で、ページの中にいくつも主題を盛り込むのではなく、主題ごとにページを分けた方が良いという話を聞いたことがあると思いますが、なぜそうする必要があるかといえば、それは相手の注意力を分散させないためということが主な理由となります。
どうせ全部説明するんだから、分けて説明しようが、
まとめて説明しようが一緒だろ
たとえば次の画像をご覧ください。
お二人はどれから食べますか?
私は好きなモノから食べるタイプだから、やっぱりウニだな
俺クラスになるとあえてガリだな
では、次の場合はどうでしょう?
どうでしょう?ってだされたものを食べるしかないでしょ
そうですね。
いうまでもなく、ひとつしかだされなければそれを食べることに集中するしかありません。
これは情報でも同じことで複数の情報が提示された場合、相手の注意力は分散してしまい、こちらが説明しているポイントに注意を向けてくれるとは限らない
ということになります。
チェンジ・ブラインドネスという認知心理学の概念があります。
クイズ番組で画面内の複数の場所が徐々に変わっていき、その変わった部分を答えるクイズなどはこの概念を利用してつくられています。
つまり画面上に明らかな変化があるにも関わらず、ひとつのことに集中すると他の変化に気がつくことができないという人の特性をあらわしています。
有名な実験動画がYouTubeに複数投稿されておりますので興味のある方はご覧いただければと思います。
この動画は白い服を着た人たちが動き回りながらパスを何回するかを数える動画です。
ただ、ご覧いただければ分かるようにパスを回す人たちの間をぬって、クマの着ぐるみを着た人が横切りますが、あとからそのことを質問しても「なんのこと?」と気づかない人が約半数にもなるという実験動画です。
しかもクマはただ横切るのではなく立ち止まり、踊るなど明らかに目立つ動作をしているにも関わらずパスを数えることに集中すると、こんな単純な事実ですら気づきにくくなります。
このことからも分かるように、人の注意力がいかに限られたものであるかが明らかで、【プレゼンのコツ】より伝わりやすい話し方とは?でもお伝えしましたが、積極的に聴いてもらえなければ、どんなに単純な内容でも伝えることができなくなってしまいます。
プレゼン相手は直前の会議で上司に怒られたかもしれないですし、月末で売上に追われているかもしれないですし、昨夜パートナーと喧嘩してモヤモヤしているかもしれません。
とにかく、プレゼンに集中できない理由はいくらでもみつけることができますので、少しでも集中して聴いてもらうためにギミックを施す必要
があり、そのひとつとして1スライド1テーマにすることが有効な手段となります。