プレゼン資料のつくり方①
本当にプレゼン資料は必要ですか?
30秒のパワポ動画で記事を要約
プレゼン資料は話を補足するための補助ツール
はじめから結論めいたお話となりますが、これからお伝えする「プレゼン資料のつくり方」に共通する基本的な考え方は、「プレゼン資料は話を補足するための補助ツールである」
ということです。
「補助」である以上、無くてもプレゼンは成立するということになります。
思い出していただきたいのですが、例えばパートナーに何かをお願いする時に、プレゼン資料を用意してプレゼンしたことはありますか?
おそらく、そのような経験をしたことがある方は少ないと思います。
でも、パートナーは他人じゃないし、わざわざプレゼン資料を用意してまで説明しないでしょ、ふつう
たしかにそうですね。では、他人じゃなければ、口頭だけの説明ですべて理解し、納得してもらえるということでしょうか?
俺は彼女に3週間くらいまともに口きいてもらってないけどね。
では、逆に皆さんがこれまで受けてきた仕事のすべてはプレゼン資料を使ってプレゼンしたから受注できたのでしょうか?
たしかに、WEBからの問い合わせなど、いわゆるホットリードと呼ばれるお客様は、口頭でちょっと説明するだけで、受注になることもありますね。
つまり、プレゼンの目的を「相手に期待する行動変容を促す」と定めるならば、プレゼン資料の有無は関係がない
ということになります。
実際、弊社も16年以上営業してきましたが、プレゼン資料を使って受注した仕事の方が少ないくらいです。
しかし、お客様との打ち合わせだから、社内会議があるからなど、一般的にプレゼン資料が必要とされているシチュエーションだから、資料をつくらなければならないと考え、プレゼン資料をつくること、そのものが目的化している
場合が非常に多いのです。
でも、そうはいっても無いと困るし。
そうですよね。
ただ「プレゼン資料は絶対、必要なわけではない。ただの補助ツール」という考え方をもってつくると、つくり方が大きく変わることになります。
ひとつ例をあげれば、文字だらけのプレゼン資料を一言一句、読み上げながらプレゼンしている人
です。
プレゼンに不慣れな方に特に多いような印象ですが、これはプレゼン資料が補助というよりもメインになっていて、書いてあることを説明するということに、主眼がおかれていることになります。
「プレゼン資料は話を補足するための補助ツールである」という前提にたてば、文字だらけの資料というつくりにはならないはずです。
プレゼン資料の中には、話を補足するために必要最低限なことが記載されているべきであり、このルールだけでも守られていれば、デザインをまったく意識しなくても、とても見やすい資料になります。
用途に応じて資料のつくり方を変える
パワーポイントで資料をつくる場合、主に読んでもらうことを前提に資料をつくるのかそれとも、主に見てもらうことを前提につくるのかによって、資料のつくりが変わってきます。
当然ながら、話を補足するための補助ツールであるプレゼン資料は「主に見てもらうこと」を前提に作成していきます。
でも、プレゼンが終わった後に読み返してもらいたいから、読んで分かる資料にしておいた方がいいんじゃない
研修などでこのお話をさせていただくと、そのようなお話をいただくことが多いのですが、営業資料を読み返すほど暇な担当者は皆無
。
とお答しております。つまり、パラパラ「見返す」ことはあっても「読み返す」ことは稀だということです。
皆さんがプレゼンを「される側」になった時、または、もし「される側」の経験がなければ上司などに聞いてみてください。
営業資料をプレゼン後に読み込んだことがありますか?
と。
俺ならめんどうだから、疑問ができたらメールとかで
改めて説明してもらうか、打ち合わせを再設定するね
そもそも、後で営業資料を読み返したいと思わせるほどのプレゼンだったのであれば、大変うまくいったということになりますので、プレゼン資料のつくりは現状のままで問題ないということになります。
それぞれの資料にはそれぞれの役割がありますが、これらを一緒くたにしてしまっている場合が非常に多いです。
例えばボールがあれば、ドッチボールもバスケットもサッカーもできるので、とりあえずバスケットボールを用意しようという人はいないはずです。
汎用的な資料は提案する側にとっては都合が良いですが、聞く側にとってみれば不要な情報が多くなりがちで不都合な場合が多いです。
ボールと同じようにそれぞれの目的にあった資料を用意することで、相手の理解をより深めることができるようになります。