プレゼン資料のつくり方⑦
デザインの必要性を検討する
記事の内容
30秒のパワポ動画で記事を要約
TPOを考慮したプレゼン資料のデザイン
例えば、相手の服を褒める場合、
「お召し物素敵ですね」
と、
「服いい感じだね」
は、
どちらも同じ事を伝えていますが、受け手の印象がまったく異なります。プレゼン資料も同様、飾る必要がある時とない時があるにも関わらず、それらを使い分けている人が少ない
ように思います。
プレゼン資料のつくり方⑤各スライドの結論を決めるでもお伝えしたように、結論だけを示してプレゼンすることが可能な時であるにも関わらず、それ以上に資料を作り込むことで作成に時間をとられてしまっている場合などです。
それだけではなく、プレゼン資料がないからプレゼンすることを諦めざるを得なかったという本末転倒なお話を聞くことも少なくありません。
伝えたいことが頭の中にはあるのに、プレゼン資料がないから提案できない時ってあるかも
特に社内向けのプレゼンの場合、スピードが重視されることが多いと思います。
プレゼン資料のつくり方①本当にプレゼン資料は必要ですか?でもお伝えしたように、必要最低限の情報に絞りこめば、デザインをまったく意識しなくても見やすい資料になりますので、資料の有無を理由にプレゼン機会を失わないことの方が重要です。
そのために、プレゼン資料においてもTPOを考慮して、事前にどのような資料であるべきかを想定したうえで制作を行っていく必要があります。
フォントがどうとか、色がどうとか、画像がどうとか、そういったデザイン的なことに時間をかけるよりも、プレゼン内容そのものを精査するために時間をつかっていくべきということになります。
デザインを自作する時は「削る・空ける・揃える」
じゃあ、デザインを自分でする時に必要最低限、気をつけるべきポイントって何?
それは「見やすさ」です。
視認性が確保されていなければ、そもそもプレゼン資料の役割を果たすことができません。見やすくするためのポイントは「削る・空ける・揃える」です。
実際にプレゼン資料のつくり方⑤各スライドの結論を決めるで使った、センパイの彼女へ愚痴スライドでやってみましょう。
また俺の個人情報を
まずはひたすらスライド内の情報を削ります。
仮に削った結果、何もなくなってしまっても問題ありません。プレゼン資料は話を補足するための補助ツールですので、説明するにあたり不都合がなければスライドは必要ありません。
次は空ける。
つまり各要素の周りにスペースをつくります。こうすることによって関連のあるものは近づき、別のものは遠ざかることで、見る人の視線をそれぞれの要素に誘うことができます。スペースが「たまたまできた」のではなく、意図的に「つくる」イメージです。
最後は、揃えるです。
これは文字通り上下左右中央など、どこかを基準にして揃えます。こうすることによって全体的に整然とした印象を見る人にあたえ、どこから見たらいいか分からないという視覚的な混乱を防ぎます。
また、同じ要素の場合は文字数を揃えることも重要です。
同じ要素であるにも関わらず極端に文字が多かったり、少なかったりすると全体のバランスを崩す原因にもなりますので、極力同じくらいの文字数になるようにリライトすることをおすすめします。
先のスライドを削って、空けて、揃えた結果、↓ このようになりました。
俺の感情が鮮明になってしまった
たしかに見やすくなりましたね
これくらいならば、どなたでも今すぐに取り入れることができるのではないでしょうか?
プレゼン資料のつくり方⑥タイトルと結論をコンテンツでつなぐでビジュアル化の必要性についてお伝えしましたが、スライド全体が整然とするだけでも理解のしやすさはまったく異なります。
凝ったデザインでなければプレゼン内容が伝えられないわけではありませんので、見やすくつくるという要件だけクリアできていれば、プレゼン資料のデザインとしては十分だと思います。
プレゼン資料のデザインは自分でやるべきか?
仮に同じスライドのデザインを弊社にご依頼いただければ、このようなデザインをご提案させていただくこともできます。
一気にセンパイのダサさが際立ちましたね
今まで感じたことなかったけど、
もしかしてこれが恥ずかしいという感情なのか……
見た目や話し方など9割系の本がたくさん出版されていますが、プレゼン資料においてもぱっと見の印象がもたらす影響によって、伝わり方が変わる部分も少なくないと思います。
ホームページやパンフレットなどは外部の制作会社さんにコストをかけて発注するにも関わらず、同じ対外的な資料であるはずのプレゼン資料については、パワーポイント作成代行サービスなどを使わず、コストをかけずに自作して当たり前という会社が多いと思います。
なぜでしょう?
そもそも予算ないし、稟議通すのもめんどうかな
たしかにそれもありますね。
ただどちらかといえば、これまでもコストをかけずにやってきて、そもそも予算をかけてプレゼン資料を作成するという発想がなかった
という方が実態に近いのではないでしょうか?
しかし、自作したプレゼン資料には目に見える外注費は発生しませんが、○伝えられるものが伝わらないコスト
○苦手なものに時間を費やすコスト
○時間をかけるべき部分に集中できないコスト
など
目に見えないコストが多分に含まれているのも、また事実なのではないかと思います。
そういった場合は、外部リソースを使って最適化することを検討していただければ、コスト以上のパフォーマンスが得られるかもしれません。