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スライドタイトルの付け方で
資料の見られ方が変わる

スライドタイトルが重要な2つの理由

タイトルワーク(タイトルの付け方)は、資料づくりにおいて重要な作業のひとつです。


その理由は大きく分けて2つあります。

ひとつは資料全体の流れを決めるために必要ということです。


まずは○○を説明して、次は▢▢を3つのポイントで訴求、その次は△△でそれぞれを補足して……など、すべてのスライドタイトルが決まれば、これからつくろうとしている資料全体の流れを把握できるようになります。

特に、説明を伴う資料の場合、資料の流れがちぐはぐになってしまうと、説明しづらくなってしまいます。

そのためにまずは各スライドのタイトルを決めることで、全体の流れを確認することが重要です。

理由の2つめは、資料を見る人の興味喚起を行うために必要ということです。


結婚式などなんらかの式典に登場する、退屈で長めなスピーチをする人を想像してください。

あのようなスピーチに共通する問題点のひとつは、これから何を話そうとしていて、今なんの話をしていて、それが全体の中でどういう位置づけの話なのかが分からないことです。

結婚式のスピーチの場合、

『まずは私の自己紹介を軽く。
お前、誰だよと思われても困っちゃいますので。

次は新郎、新婦、それぞれ普段の仕事ぶりなんかを、迷惑をかけられた話を多めさせていただき、

最後は、令和なのにと思われそうですが、3つの大切な袋の話をして、皆さんに苦笑いをしていただいて、私の挨拶とさせていただきたいと思います。

時間にして5分ほどなので、目を閉じたい方はどうぞ。ただ、いびきをかかないように注意してくださいね。』

例えば、上記のようなフリがあれば、その後にありきたりな話が続いたとしても聴いていられるのではないでしょうか?

少なくとも全体の流れが分かれば、聴くべきポイントを自分で選ぶことができます。

本の目次を一通り確認して、拾い読みをするようなイメージと同じです。

つまり、この「フリ」にあたる部分が、各スライドにおけるタイトルであり「これから○○の説明をしますよ」という宣言を行います。


そのタイトルが魅力的であれば、より多くの人を話に引きつけることができるようになります。


逆に、タイトルが抽象的すぎたりすると、資料を見る人は漫然と聞き流してしまう可能性が高まります。

でも資料全体を見てもらいたいわけで、個別のスライドだけに興味を持たれても困るかな

たしかにそのとおりですね。

ただそれは、資料を「つくる側」の都合であって、「見る側」の都合ではありません。

ネットメディアが発達した現代において、動画を倍速再生したり、興味がなくなった瞬間ページを離脱するなど、人は自分の都合で情報を摂取することに慣れ親しんでいます。

ビジネスの現場でも、多かれ少なかれその影響をうけることになりますので、相手の興味を喚起するギミック(仕掛け)を資料の中に用意すべきです。

タイトルがどれほど重要かといえば、例えば書籍のタイトルは著者の意向よりも編集者や営業・宣伝担当者などが参加する「タイトル会議」で決定される場合が圧倒的に多いという事実からも想像しやすいかと思います。

タイトルが悪ければ手に取ってすらもらえないからです。

スライドタイトルを付ける3つのポイント

タイトルの決め方について、それぞれのやり方があると思いますので「これが正しい方法です」と、お伝えするのが難しいのですが、おすすめできるポイントが3つあります。

それは、

1.具体化
2.疑問形
3.数字の挿入


です。


それぞれ単独でも結構ですし、組み合わせても良いと思います。



タイトルワーク例


サービス紹介

スライド資料作成代行サービス『プレゼンエージェント』について


貴社資料の問題点

なぜ貴社の資料は伝わらないのか?


先入観について

品川駅は品川区に無いって本当?


タイトルの重要性

本のタイトルは著者ではなく編集者が決める訳


東京の歴史

東京15区時代から23区へ


福利厚生について

先輩社員が利用する福利厚生ベスト3


KPIのもたらす弊害

そのKPIは今、本当に必要なのか?



いかがでしょう?

どちらかといえば後者の方に興味がそそられるのではないでしょうか?

今までタイトルってなんとなくつけてたけど、こうしてみるとたしかに重要な感じがする

検討のポイントは先にお伝えしたとおり、

1.具体化することはできるか?
2.疑問形にすることはできるか?
3.数字を入れることはできるか?


となります。

この3つのポイントを今一度検討してもらえれば、より良いタイトルに近づいていくと思います。

スライドのタイトル次第で内容の理解の仕方も変わる

まずは次の文章を読んでください。


外出する際には、ファッションアプリやSNSでトレンドをチェックし、コーディネートを決める。

カフェやレストランに着くと、まずはスマホで料理や店内の写真を撮り、SNSに投稿する。

料理が運ばれてきた瞬間も、一口食べる前に「映える」写真を撮るのがお決まりだ。

まあ今っぽい女の子のあるあるかな?

では、この文章のタイトルが「とってもガーリーな私のお爺ちゃん」だった場合、印象はどのように変わるでしょうか。

衝撃的に意味が変わってくるな

つまり、同じ内容でもタイトル付け方ひとつで、相手の理解の仕方がまったく変わることを意味します。

タイトルを付けるということは、そのスライドに書いてある内容に対する準備を相手に促すことを意味します。

適切なタイトルによって適切な準備を促すことができれば、相手の理解を促進することになります。

逆なら、理解を妨げることにつながります。

・同じ内容が書いてあるんだからタイトルなんてなんでもOK

・内容ができたらそれっぽいタイトルを付けて終わり

このようにビジネス資料のタイトルはおざなりにされることが多いですが、その重要度を考えるとむしろ、タイトルワークにこそ最も多くの時間を割くべきともいえます。

スライドタイトルのデザインパターン

下記の記事でスライドタイトルのデザインパターンを紹介しております。一部無料でダウンロードをしていただくことができますのでご確認ください。